2020年4月16日木曜日

レザボア・ドッグス

2020年4月、『レザボア・ドッグス』をDVD観賞した。1992年公開の映画。クェンティン・タランティーノの監督および脚本デビュー作。彼は出演もしている。かなり前に一度観たが、流血シーンが多過ぎる為、それ以降は観賞した事がなかった。 
犯罪のプロであるジョーとその息子エディに集められた6人の悪党達が、黒いスーツに身を包み、サングラス姿で宝石店を強盗するお話。 
血のりと分かっていながら、流血シーンはやはり好きになれない。だから、この映画でそんなシーンが長く続くのは本当に残念だ。その点以外はかなり好きな作品。低予算だからスケールの小ささは否めないものの、登場人物達がそれぞれ喋り捲っていたので、女っ気はほとんど無いが、飽きることなく観続けられた。特に、ジョークが飛び交う場面は、犯罪映画なのに、和やかな雰囲気すら漂っていた。6人の内の誰かが裏切り者。悪党達の焦りやら苛々やらが伝わってくる場面も悲愴感等がまるで無く、不良少年が大人になってもやんちゃを続けている感じが犯罪者なのに微笑ましかった。タランティーノの演出ならではの雰囲気だ。彼の次回作である『パルプ・フィクション』でも、そして、最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でも、彼らしい演出がなされていた。因みに、3作品の中では『パルプ・フィクション』が一番好きだ。 
主演のハーヴェイ・カイテルは、小柄だが、がっしりした体格で喋り方にも存在感があってカッコよかった。『ミーン・ストリート』での仲間想いの若者役で好感を持ったが、中年になっても良い感じだ。彼を見ていると、『アイリッシュマン』で共演していたジョー・ペシを連想する。両人とも、デ・ニーロやアル・パチーノのようなスーパースターにはなれなかったが、存在感は抜群で、それぞれ素晴らしい俳優さん。 
ほかの役者たちに関しては、それ素晴らしかったったとは思うが、それはタランティーノの脚本や演出のおかげのような気もするので、ここでのコメントは差し控えたい。

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