2020年4月22日水曜日

A.I.

2020年4月、『A.I.』をDVDにて初めて観賞した。2001年公開。もともとスタンリー・キューブリックが監督する予定だったらしいが、お亡くなりになった為、スティーヴン・スピルバーグが監督になったらしい。『シャイニング』や『時計じかけのオレンジ』を監督したキューブリック氏がどのように演出していたかは興味深い。 
近未来に起こり得るお話。感情を持ち、人間の母親モニカを慕うAIロボット、デイヴィットの悲喜こもごもが描かれている。
一言で言うと、ハーレイ・ジョエル・オスメント劇場。 
色々考えさせられるが、若干気が滅入る映画。146分が長く感じた。スピルバーグ氏はこの映画を通して何が言いたかったのだろう。母親への純粋な愛情を表現したかったのか、現代社会への警鐘を鳴らしたかったのか、それとも、話題のAIを主人公に仕立てて娯楽作品を作りたかっただけなのか。いずれにしてもあまり好きにはなれない暗い映画。キューブリック氏だったらもっと斬新で大胆な作品に仕上げたのではないだろうか。スピルバーグ氏も、キューブリック氏の遺族から強い要望があったから仕方無く引き受けただけで、実際には、自分のアイデアでは無いからやりにくくて仕方がなかったのではないだろうか。 
一番印象に残っているのは、ペットロボットのテディ。『プーと大人になった僕』のプーをまた観たくなった。主役のハーレイ・ジョエル・オスメントは、可愛いし演技も上手いが、素直な良い子過ぎる感じがあまり好きになれない。お子さんをお持ちの親御さんなら半端無く感情移入出来るのだろうが、子供はやはり、『アバウト・ア・ボーイ』のマーカスや『スタンド・バイ・ミー』のあの4人組のような生意気な感じが、自然だし、好きだ。 

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