孤児院を脱走して東京下町のドヤ街で暴れ回っていた少年、矢吹丈はそこで元ボクサーで酒に溺れていた丹下段平の目に留まる。ほどなく少年院に入った丈はそこで少し年上のプロボクサー力石徹と出会う。
前編でその力石徹とリングで死闘を繰り広げた丈。
そして、後編の本作。
力石徹との激闘後、放浪していたジョー。ドヤ街にまた舞い戻る。ヤクザの用心棒に成り下がっていた旧敵ウルフ金串の窮地を救うべく喧嘩師、ゴロマキ権藤と対決。 そして、半年ぶりに泪橋の丹下拳闘クラブへ舞い戻る。
過酷な減量が原因でこの世を去った力石徹の墓にミネラルウォーターを掛けて再起を誓うジョー。帰り道に力石が所属していた白木ジムの白木葉子と再会。復帰戦に向けて少年院仲間だった親友マンモス西とスパーリングを始める。
復帰して順調に連勝するジョー。しかし、白木ジムの新会長に就任した葉子は、彼がまだ完全に復活していないことを見抜く。それでも、出稽古で暴れ回る野生児。
若い選手たちをウルフ金串や力石徹のように潰されないように、ジョーの復帰を姑息な手段で逆に潰しにかかろうとするほかのジムの会長たち。そして、ジョーの欠点を見抜いた敵陣営。イップス。矢吹丈も人の子。
段平の機嫌を一級酒で直すジョー。パチプロ並みの腕前。近所の子供たちにも慕われているが、イップスには相変わらず苦しんでいた。 川辺でのあの世の力石との語らい。吹っ切れたかと思いきや身体が言う事を聞かない。
もがき苦しむジョー。 自分なりの荒療治を見つけて早朝からサンドバックを叩きまくり、ロードワークに勤しむ。白木葉子の深い愛がそうさせたのか、無冠の帝王カーロス・リベラ登場。
訳ありの旅に出る直前のゴロマキ権藤と再会するジョー。マンモス西が引退を決めるが、彼は諦めない。そして、南米の黒豹カーロス・リベラのラフプレイを目にする。野生児の目に光が再燃。類は友を呼ぶ。
ジムを畳む丹下段平。それでも諦めないジョー。カーロス・リベラの、南米選手がよくやる、反則プレイを見破り闘志が湧き上がる。白木葉子の思惑通り、無冠の帝王に喧嘩を売る野良犬。イップスに苦しむもファイティングポーズ。
カーロス・リベラと己のイップスと闘い続けるジョー。それを見つめる白木葉子。来日して3戦目にて本領を発揮する無冠の帝王。能ある鷹は爪隠す。試合後に予期せぬ発言。
世界タイトル戦を控えているカーロスがジョーのいるドヤ街を訪れる。ホワイトクリスマス。2人の野生児の運命的な邂逅。公園でのじゃれ合い。火薬の匂いとナイフ。漢たちの誓いと財閥令嬢からの粋なプレゼント。
世界ランカー対喧嘩屋の年越しマッチ。クロスカウンター。巧者カーロスに「オレ流の出たとこ勝負」で立ち向かうジョー。ロープ際の死闘。
殴られっぱなしのジョー。再びロープ際の攻防。光る眼。
スペシャル・ローリング・サンダー(志那虎!古)みたいなブロー。カーロス、おめでとう、本当に素晴らしい試合だ、と呟くロバート。二人にとってはデートの様な激闘。
カーロスとの試合の余韻に浸るジョー。拳を痛めたボクサーは缶切りの無い缶詰みたいなもの。マンモス西の引退式。
カーロス戦のファイトマネーを増額しようとする葉子に激怒するジョー。
「ブスブスとそこらにある見てくれだけの不完全燃焼とはわけが違う。ほんの瞬間にせよ眩しいほどに真っ赤に燃え上がるんだ」
疫病神、死神、壊し屋とマスコミに騒ぎ立てられるジョー。ホセ戦後、記憶喪失に陥ったカーロスの回復を手助けすべく渡米を決意するも、それにはパスポートやビザが必要なことを知らず、白木葉子を頼る。なんだかんだ言って仲がいいお二人。
フリーのルポライターでアマチュア時代にボクシングを少しかじっていた須賀清登場。彼から白木葉子がホセ対カーロス戦のビデオを入手していることを聞き、彼女に会いに行くジョー。ベネズエラの大将の負け様に愕然とする。
減量に苦しむジョー。彼をバックアップする関東テレビ主催のパーティに姿を見せたホセ・メンドーサ。隙の無かった世界チャンピオンの静けさや器の大きさに呑まれた野生児。
ジョーを根無し草とすぐに見破る世界王者のホセ・メンドーサ。人形に張り付けられたガラスの目玉のような眼を持つ東洋太平洋チャンピオン金龍飛。下町のチンピラから世界の矢吹丈へ。キング・オブ・キングスと氷の王者と疫病神。
密かに体重との闘いに苦しんでいたジョー。コンピュータ野郎、金龍飛。軍人。氷の様な男。そんな彼を警戒する丹下段平。
試合後に手を洗い続ける病的な男、金龍飛。35歳。遅めの成長期が来て体が大きくなろうとしているまだ若いジョー。タイトルマッチは3週間後。それに出場するための減量との闘いが始まった。
同じく減量で苦しんだ力石徹が籠っていた白木ジムの地下室に押し入るジョー。そこに乗り込むも彼に殴り返されてしまう丹下段平。
軽量の日、段平に騙されていたことを知り激昂するジョー。街に出てあらゆる減量を試みる。カーロスの仇を討つべく、そして、力石徹が命を賭してこだわったバンタム級に固執。無謀な男の美学。おっさんには眩しいだけの若者にしか成せない暴走。
金龍飛の独白。不幸話はカッコ悪いが、あんな過去は、相手次第だろうが、語らずにはいられないものなのかもしれない。
勝てる気がしない試合に臨むジョー。そりゃ、過酷な戦争を生き延びて肉親とも残虐な別れ方をした話を聞かされれば誰もが気後れするだろう。ましてや、贅沢慣れなんて言われたらなおさらだ。己の悲話を得意気に語る輩は好きにはなれないが。
一方的に殴られて何度もダウンするも、その都度なぜか意地でも立ち上がるジョー。そんな彼に驚きの眼差しを向け始める金龍飛。彼の必殺技「舞々」が遂にベールを脱ぐ。力石の亡霊と寡黙なくせに自己顕示欲の強い軍人。カタルシスたっぷりのタイトルマッチ。
元全日本ライト級チャンピオンの焼き鳥屋の親爺が「タイトル獲得前に16歳のホセ・メンドーサと闇試合をしてコテンパンにやられたが、引退後、ホセが王者になったと知った時、嬉しくて一晩中飲んだ」とジョーに語る。ただの昔話なのに沁みる。
暴力団から足を洗ったウルフ金串と旧交を温めるジョー。暴走族のジローとも知り合いボクシングの手ほどきをする。ドヤ街のチンピラがヒーローになって凱旋して地元に善行を施す彼らしさにほのぼのとしてしまう。
東洋太平洋チャンピオンの防衛戦を行うためにハワイ入りするジョー。同時期にハワイでノンタイトル戦を控えているホセ・メンドーサに絡んで怒りを買う。
また女だてらにしゃしゃり出てボクシングのプロモーターごっごでもして遊ぼうってのかい?と白木葉子に痛烈な皮肉を浴びせて、試合前に激励に来たホセにも、あんたの祝福の握手なんて空々しい儀式は必要ねえ、と言い放つ。ハワイでも喧嘩屋ジョー。
ホセの粋な計らいで彼と草競馬を楽しむジョー。彼のカーロスへの本音も聞けて少しスッキリする。月に一度、健康診断をする世界チャンピオン。何だかいけ好かないが、立派な大人だ。そして、プロモーターとしてしゃしゃり出る葉子。
「このピースサインははるばる日本からやって来た少々荒っぽい私の友人に贈る」とジョーを意識しながら記者たちに語るホセ。「偉大なる」を見せつけたノンタイトル戦。ジョーと "See you again!" と別れの挨拶を交わす様もまたカッコいい。
若ぇ頃ってのは血の気が多くって見境が無くなる。ゴロマキ権藤が再登場。トップ屋の須賀同様、彼もまたカッコいい。
本物は本物を知る。新丹下ジム落成式。その夜、旧ジムに忘れ物を取りに行くジョーと段平。余計な欲が不幸の始まりなのかもしれない。
13は不吉な数字ではなくトランプのキング。これは目から鱗だった。世界ランキング1位との試合にやる気が起きないジョー。ホセからのメッセージと、勝者が世界王者への挑戦権を得る事を知りようやく闘志に火がつく。不吉な札、ジョーカー。
「左は世界を制す、か。じゃあ、俺はその左を制してみせらあ。そうすりゃ解決だ」と言い放ち気合を入れ直してレオン・スマイリーに挑むジョー。レオンの執念。死神のホセへの意地。血しぶきがえぐい文字通りの死闘。試合後に芽生える友情。ジョーカー。ジャックがキングになれるかは先の事。
ホセ・メンドーサとカロルド・ゴメスの世界王者統一戦に招待されたジョーと葉子。コーク・スクリュー。見切り。ブーメランフックと志那虎の神技的ディフェンスを連想。 曲げられたコイン。大山倍達。
ジョーが野生を無くしたと危惧する葉子は、ホセ戦の前に、彼にもう一試合やらせることにする。女だてらになかなかやるねえ、ブルジョア令嬢の気まぐれ?と陰口を叩く記者たちの性差別がえぐい。でも、昔はあれが普通だった。いや、陰口なら今もかな。
マレーシアの野生児、ミスターチョコレート、が日本に入国して、新丹下ジムを表敬訪問。持ち前の野生の本能の赴くまま、ジョーに襲いかかる。不覚を取った元野生児の闘志に火が付く。今観てもハリマオは異常だ。彼が東洋太平洋9位だったとは。
男がよくよくの事でやって来た時、訳を訊いたり断ったりしますかね、とジョーに語るゴロマキ権藤。対ハリマオ戦に備えてヤクザたちとリングで乱闘スパーリングをするジョー。締めに権藤とタイマン。
カーロス・リベラらしき人物が街を徘徊。獣のようなハリマオと野生の勘を取り戻したジョー。変幻自在な戦法に苦しみつつ嬉々として立ち向かう喧嘩屋。試合後、廃人と化した無冠の帝王と再会。
パンチドランカーの末路。 白木葉子の嫌な予感。彼女の「プロモーターごっこ」が裏目に出た。しかし、あのハリマオとの戦いを経て喧嘩屋としての野生の勘を取り戻せたわけだからプラマイゼロなのかな。静養中のカーロスを訪れるジョー。
俺たち二人は鑑別所でずいぶん殴り合った。その殴り合いがこっちは商売になっちまった。お前はちんまりとおとなしく収まりやがって模範青年。おまけに可愛い嫁さんもものにして。ま、せいぜい幸せになってくれや。ジョー。西。紀子。切ない関係。
アスパラガスと医者は食わず嫌いのジョー。 私は噂で傷つくようなプライドは持ち合わせていない、と語る、どこまでもカッコいいホセ・メンドーサ。
「今思うとどうってことはねえ。男と男が精一杯背伸びして意地張って殴りっこしただけなんだ。ただそれだけだった。そして、ただそれだけがどれほど貴重なことなのかってことを教えてくれたのが、おめえだったんだ」と力石への想いを語るジョー。
ホセ戦前夜に談笑するウルフ金串とジョー。近くのカウンターで杯を傾けていたゴロマキ権藤。「おい、もう一杯頼むぜ。前祝にな」とバーテンダーにオーダーして「何の前祝で?」 と返され、「俺の大事な人がよ、一世一代の大勝負するんだ。おい、これじゃねえ。もっと上等なヤツだ」と諭す。
対ホセ・メンドーサ戦。劣勢から攻勢へ。「本当によ、何とかなっちまうもんさ。先の事なんかさっぱり分からなくてもよ、カッコはついちまうもんさ。俺は今までそうやってやってきたんだ。どんな時も。独りでよ」と心で呟くジョー。
ホセの虚勢を見抜くジョー。しかし、王者もまた自身の「見切り」が通じない理由を悟る。それでも、何度でも立ち上がって偉大な男と殴り合う地獄からの使者。紀子の想いに鈍感な喧嘩屋。真っ白になるまで何も言わねえでやらしてくれや。ジョーの覚悟。
何度倒れても立ち上がる挑戦者に恐れをなしはじめるキング・オブ・キングス。紀子と違って想いを直接伝えた葉子。正気を失う王者。クロスカウンター。トリプルクロス。ジョーのグローブと告白。白髪と灰。