2026年11月3日火曜日

映画『青い珊瑚礁』(1980年)

原作は1901年にヘンリー・ドヴィア・スタップクールが発表した同名小説。

火災が発生した船から脱出したコックのパディといとこ同士の少年少女が、珊瑚礁に守られていた孤島に漂流。パディの逝去後、子供のリチャードとエメラインは2人きりで暮らし続ける。そんな彼らが、反抗期、思春期、妊娠、出産を通して青年になっていく成長記。

ドラマ『ストレンジャー・シングス』の少年たちのアイドル、フィービー・ケイツの類似作『パラダイス』は観ていたが、本作はまだだった。最近、気になって初観賞。淫らな性描写を期待すると肩透かしを食らう、どちらかといえば純愛物。

心身共に娘の方の成長が早く、筋肉がついただけの無邪気なリチャードは時に苛々が募って些細な事で彼女と口論になるが、2人しかいないので離れられない。

若干、退屈だったが、ブルック・シールズの健康的な肢体は美しかった。そして、南国の風景や夕日が沈む様もまた綺麗だった。

2026年11月2日月曜日

映画『ヤング≒アダルト』(2011年)

都会で物書きとして食いつないでいた、文才と美貌だけはまだあるビッチな40歳前のメイビスが結婚して赤ちゃんもできた元彼とよりを戻すために哀しい想い出がつまった田舎に帰郷。

悲惨な学生生活を送っていたマットとも再会。

彼に訪れる唐突な僥倖。

どんな美人でも悪あがきはみっともない。そして、どうあがいても過去は変えられない。しかし、一度くらいは振り返ってもいいのではと思わせてくれた。ネガティブばかりではなくて良かった。リアルでシリアスなコメディ。

ノスタルジーもセンチメンタルも少しでいい。感傷に浸っている暇は無い。人生は続くのだ。

2026年11月1日日曜日

映画『her/世界でひとつの彼女』(2014年)

PCのOSに恋をする、という近未来のお話だが、AIが社会進出してきた昨今、現実味を帯びてきた。

「OS1」のサマンサが擬人化したあたりから、やっぱ漫画みたいだな、と白けかけるも、主演のホアキン・フェニックスや声だけの出演のスカヨハが殊の外真面目にやっているので不思議と惹きこまれっていった。

顔や身体の無い女性を愛するって可能なのか。そういう事を言ってしまうと、女性の裸体を肉欲の吐け口としかみなしてないからそう考えるのだ、と怒られそうだ。

これだけAIという言葉が巷に氾濫すると、スティーブン・スピルバーグの宇宙人のように、この世の影の支配者たちが、地球が生物の住みかとしてもたなくなる事と、ヒトの魂をAIに移植する実験の成功を知って、人類にプログラミングも悪くないと思わせようとしているのかも、とすら邪推してしまう。

AIと結婚した人々もいる時代だ。

若い頃は考える事すら無かったが、歳と共に衰えてきた身体の部位は機械化してもいいのではと思えてくる。目然り、耳然り、歯然り、そして、痛む関節然り。寝たきりの爺になったら受け入れられる世界だ。

まだ、演劇の間や小説の行間は読めないだろうが、そのうちそういう事もできるAIが天才たちによって出現するのだろう。

興味深いやら恐ろしいやら。

2026年10月31日土曜日

映画『キャリー』(2013年)

原作はスティーブン・キングの同名小説。

シシー・スペイセクが主演した1976年公開作のリメイク。

いじめられっ子のキャリーに宿っていた超能力が、プロムを楽しんでいた彼女への醜悪な辱めが引き金となって、暴発するお話。

旧作のシシー・スペイセクのキャリーは冷たい狂気をまき散らす復讐の鬼と化していたが、クロエ・グレース・モレッツが演じた本作のキャリーは時に哀しみや怒りを滲ませながら激情を爆発させていた。チャーミングな笑顔が愛らしい彼女ならではのその感情の発露に魅せられた。

旧作の方が評判はいいが、撮影技術的にも古く感じてしまうので、作品としては本作の方が観易いし良作だと思う。でもそれは、私がクロエを大好きだからそう感じるのだろう。

旧作は名作。本作は、クロエファン向けかもしれない。


2026年10月30日金曜日

映画『キャリー』(1977年)

高校のシャワー室で初潮を迎えたキャリー。その症状を信心深い母親から教わっていなかった彼女は流れ出す血にパニックを起こす。それを見ていたクラスメートたちは大爆笑。世間知らずの彼女をからかい始める。それを虐めと感じ始めた彼女はどんどん孤立していくも、それと同時に不思議な力を身につけてしまう。

そして、高校最後のプロムの時に一部の同級生たちの彼女への陰湿な虐めがピークに至った時、彼女が我慢の限界を超えてしまう。

演じたシシー・スペイセクの虐められている時の惨めな様や冷たい狂気が圧巻のホラー映画。



2026年10月29日木曜日

映画『HICK ルリ13歳の旅』(2011年)

銃社会で広大な国土を有するアメリカならではのロードムービー。

酔っ払いの父に幻滅して、家族との哀しい思い出もある地元を去る決意をしたルリ。ヒッチハイクで脚に障害のあるエディ、そして、姐御肌のグレンダと出会う。

田舎でくすぶっているエディの変質者ぶりが気持ち悪かった。ああいう輩はリアルでも田舎には普通にいるんだろうな。そんな彼との秘密を持つグレンダ。その2人に翻弄されるルリ。

物語としては、陰鬱なのでそこまで好きにはなれない。主役がクロエ・グレース・モレッツでなければ最後まで観れなかったかもしれない。

子役で成功してそこで終わらず大人になっても脚光を浴び続けているクロエ。彼女のその過渡期の作品だが、少女と大人のそれぞれの魅力を併せ持っていた彼女の演技に魅せられた。

アレック・ボールドウィンも出演。よりによって銃に詳しい男役だったのが、何だか可笑しかった。


2026年10月28日水曜日

映画『ルックバック』(2026年)

絵の好きな2人の少女の田舎町での運命的な出会いとそれぞれの生きる道。

原作漫画未読。アニメ版は公開時に観覧。面白かった。

絵心が無くて、少女の青春にもそこまで興味が無いので、実写版の本作の観覧は見送ろうと思っていたが、4姉妹が主人公の漫画『海街diary』の実写化が素晴らしかった是枝裕和が監督で、主演の出口夏希も見たくなったので公開時に映画館へ足を運んだ。

単純に面白かった。しんみり沁みた。セリフ少な目の絵になる映像が印象的だ。途中までは心が洗われる。そして、突然の惨劇。それでも人生は続く。

原作漫画では、"Don't" で始まり、”In Anger”で終わるらしい。「OASIS」の名曲になぞらえた粋なギミックが切ない。


2024年12月20日金曜日

映画『サウンド・オブ・フリーダム』(2023年)

アメリカのドラマ映画。アレハンドロ・モンテベルデ監督作。主演はジム・カヴィーゼル。

南アメリカのある国からアメリカへ密輸入された少女を救うべく奮闘するある男の物語。

人身売買組織と小児性愛者の存在がおぞましい。幼児誘拐は、身代金で解決するならまだしも、性の商品化につながるとなると鬼畜の所業だ。アメリカでは、黒人は解放されたが、密輸入された児童の奴隷化が蔓延っているらしい。哀しい現実だ。2004年に公開された『マイ・ボディガード』の頃と小児誘拐の実態がそれほど変わっていないという現状にも暗澹となった。

無料で映画を観賞できるサービスやエンドロールでのスタンドプレイのようなメッセージは確かにやり過ぎの感はあるが、野心家のハッタリはそれが善意であればそれほど悪いものでも無い。本作を批判する人は小児性愛者かもと疑ってしまう。

2024年12月9日月曜日

映画『トムとジェリー』(2021年)

アメリカのコメディ。ティム・ストーリー監督作。主演はクロエ・グレース・モレッツ。

ホテルで働き始めた、ある若い女性のお話。

実写映画にアニメのキャラクターのままの姿で出演しているトムとジェリーには違和感を覚えたが、主人公を演じたクロエ・グレース・モレッツは終始可愛らしかった。

エル・ファニングと同様に子役の頃からずっと可愛らしいクロエ。最近、性的マイノリティに否定的なトランプを批判しつつ、ゲイである事を告白。その勇気は称えたいと思う。

彼女の意に反してトランプが大統領になる。今後、世界はどうなっていくのだろう。

2024年12月5日木曜日

映画『マイ・ボディガード』(2004年)

アメリカのサスペンス映画。トニー・スコット監督作。主演はデンゼル・ワシントン。ダコタ・ファニング出演。

少女と彼女を守るために雇われたボディガードとの歳の差を超えた友情。

デンゼルとダコタが19年ぶりに再共演した『イコライザー THE FINAL』を観てまた観たくなった。

本作の頃のダコタは本当に可愛らしい。2019年公開の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』では気の強そうなアメリカ女になっていた。観覧後にそれに気づいた時は、妹のエル・ファニングは大人になっても可愛らしいままなだけに、余計にびっくりした。子役も様々だ。

公開時のメキシコでの幼児誘拐の実態がシリアスに描かれた、デンゼルのクールな演技とシャープなアクションが冴えたなかなかのクライム・サスペンス。