2020年4月23日木曜日

ハンニバル

2020年4月に『ハンニバル』をDVDにて観賞。2001年公開。リドリー・スコット監督作。2003年頃に初めて観たが、この映画の、あの衝撃的なシーン以上にリアルにグロテスクな映像にはまだお目にかかっていない。お目にかかりたくもないが。 
『羊たちの沈黙』の続編で、FBI捜査官クラリスと殺人鬼のレクター博士の関係を軸に、様々な登場人物が2人に絡んでくる。 
リドリー・スコットは好きな監督だが、前作の方が好きだ。理由は、本作におけるジョディ・フォスターの不在。ジュリアン・ムーアも綺麗で演技の上手い女優さんだとは思うが、器用過ぎて個性が薄い気がする。最後の例の晩餐では、セクシーな黒いドレスが似合っていたが、目を奪われる程ではなかった。無論、近所のレストランのウェイトレスとか、習い事のインストラクターにいたら、毎日のように通い始めたくなる位の美人ではあるが。 
アンソニー・ホプキンスがレクター博士を演じたのは10年振りだったが、その演技は変わらず身震いする程素晴らしかった。『シャイニング』のジャック・ニコルソンと同レベルの芸術的な演技だと思う。TV放映ではカットされる例の晩餐のシーンにおいて、あの凄惨な行為を自然に演じているのが恐ろしい。 
レイ・リオッタに関しては、『フィールド・オブ・ドリームス』や『グッドフェローズ』の頃と比べると、明らかに太っている。公開時46歳。スーパースターになれなかったのは、多分酒とか止められず、節制をしなかった結果、ルックスを維持する事が出来なかったからだろう。体型を維持するために絶え間ない努力を続ける事が、幸せかどうかは本人次第だが。スポットライトを浴び続けるために、食事制限等をして苦しむか、老化を受け入れて人生を楽しむか。仮に、私にスターになるチャンスがあったとしても、やっぱり後者を選ぶ。辛いのは嫌だ……こういう人間だから、チャンスも掴めずにただ平凡に生き永らえているのかもしれない。 

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