2020年3月12日木曜日

ジュディ 虹の彼方に

2020年3月、『ジュディ 虹の彼方に』をMovix亀有にて観覧。感動した。割と良い映画。
昔大スターだった歌姫の成れの果てが、47歳で死去する前にロンドンでもう一頑張りした物語。 
観始めで、どうしようもないオバさんだなと思った。数カ月ぶりの感涙を期待しての観覧だったが、当てが外れたぞ、と早々に興醒め。歌手のくせにお酒、煙草、お定まりのヒステリー。人間臭くて好感は持てるが、周りにいたら迷惑なオバさん。若い頃凄く苦労したようだが、成功後は、スポットライトを浴び、観客からは喝采を受け、スターの恍惚感を十二分に味わったはず。プラマイゼロじゃん、欲張り過ぎなんだよ、誰にだって辛い時期はある。そんな感想が渦巻いた。
だが、最後の、観客との間に生まれたドラマに思わず涙が溢れた。必死に生きてりゃ誰かが助けてくれるもの。
主演のレネー・ゼルウィガーは、本作品でアカデミー賞主演女優賞を受賞。力まずに自然体でジュディ・ガーランド役を演じていた。以前、日本の俳優、藤竜也さんが、役者が熱演すると調和が崩れてしまい作品がダメになる、とあるTV番組で言っていたが、彼女の演技は、まさに作品と調和していた。実在した人物に忠実になりきって、我を前面に出さない感じが素晴らしかった。その上、お金を儲けようという邪心よりも、故人への思い、愛情、敬意をより強く感じる素敵な作品だった。 
観覧前、ジュディ・ガーランドのことは知らなかった。彼女の代表作、『オズの魔法使い』も、とても古い作品であることもあって、まだ観ていないが、今は、いつか、その伝説の歌姫を観てみたいと思っている。

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