2020年9月25日金曜日

死霊館

2020年8月の暑い夜、『死霊館』をTVにて初観賞。2013年公開作品。

ホラー映画は興味が無いのであまり観ない。2019年に、話題になっていたので、『イット THE END』と『ドクター・スリープ』を劇場観覧したが、2作とも同年に観たスリラー映画『グレタ』よりも怖くはなかった。過去に観たホラー映画で一番怖かったのは実話を基にしていた『エミリー・ローズ』。本作も実話とのことで視聴する気になった。

田舎の一軒家に引っ越してきた夫婦とその5人の娘からなるある一家が、恐ろしい体験をするお話。

途中まで怖かったが、徐々に、これは本当に実話なのか、という疑念が大きくなり、恐怖心が無くなった。

特筆すべきは、一家の母役の女優の演技。素晴らしかった。調べてみると、ジョン・キューザック主演の『セイ・エニシング』と『ハイフィデリティ』に出ていた個性的な顔立ちの若い女優が、年齢を重ねて割と綺麗な婦人へと変貌を遂げた姿だった。リリー・テイラー。キャシー・ベイツやキャリー・フィッシャーもそうだが、月日とともに魅力が増す女性は素敵だ。

2020年8月21日金曜日

ジョーズ

スティーヴン・スピルバーグ監督作の『ジョーズ』。1975年公開。初観賞は子どもの頃にTVにて。鮫狩りのクイントが黒板に爪を立てて不快な音を立てた時に周りの人間が不快な顔をするのを観て日本人同様アメリカ人にとってもそれが不快な音であるのを知った事と、人食いザメが恐ろしかった事しか記憶に無いまま、2019年8月、キネカ大森にて再観賞。中盤まで若干退屈だったが、終盤はかなり楽しめた。そして、2020年8月、TVにて3度目の観賞。

人喰いザメが出没する観光地の島で、人間たちがそのサメと対決するお話。

特に、終盤の、船に乗った3人の男たちと巨大鮫との壮絶な戦いのシーンが素晴らしい。まさに名作という名にふさわしい作品だ。

その3人の中で、警察署長のブロディが、船酔いで意外とヘタレだったり、つまらない事で八つ当たりするのが可笑しかった。普段から体裁ばかり気にするオッサンは、皆、イザという時は大体あんな感じだと思う。そして、他の二人のうちの一人、鮫に詳しい若い学者フーパーが、漁の経験が豊富なもう一人の乗組員の漁師クイントに憧れつつ反発する姿も若者らしくて微笑ましい。また、その漁師の豪快さも男の中の男という表現がぴったりくる。愉快な3人組だ。

正直、前半は退屈だ。だが、そこでは人間社会で必死に生きている当時の人たちの愚かさや醜さがしっかりと描かれている。そして、その様は、現在の人たちとあまり変わらない。観賞後、人間は精神的には簡単に進化しないんだろうな、と改めて暗澹たる気持ちになった。

2020年8月17日月曜日

キック・アス

2020年8月、『キック・アス』をDVDにて初観賞。2010年公開のヒーロー映画。

ヒーローに憧れてその活動を始めたオタクの高校生と本物のヒーロー父娘、ビック・ダディとヒット・ガールが悪を退治する物語。

クロエ・グレース・モレッツの出世作として有名なので、彼女のファンである事を公言するなら観るべきだと思い、視聴。彼女は公開時13歳。想像以上に魅力的な女の子だった。彼女を初めて観たのは『ヒューゴの不思議な発明』。以前通っていた翻訳学校の課題作品だったので義務的に観たせいか、可愛い女の子がいるなという程度の印象だった。彼女のファンになったきっかけは、スリラー映画『グレタ』。2度劇場観覧した。大人になった彼女はとても魅惑的だった。だが、本作で女の子ヒーローのヒット・ガールを演じていた彼女もまた魅力的で、今年3月に観たハーレイ・クインよりも可愛くてカッコ良かった。彼女の凛とした立ち居振る舞い、ためらいの無い鋭い動きと攻撃、そして、その感情が溢れ出す可愛らしい表情に魅せられた。悪党に殴られて血みどろになるシーンは観ていて辛かったが、最後まで諦めない強い意志を感じる眼差しは凛々しくもあった。勿論、ヒット・ガールに変身する前の女の子ミンディも可愛かった。

ファンの方には申し訳ないが、主演の若い俳優の印象は薄い。ヒット・ガールの父親役の大物俳優、ニコラス・ケイジもクロエ・グレース・モレッツの熱演の前では、存在感があまり無かった。無論、これは、クロエ・グレース・モレッツが好き過ぎる私の独断と偏見である。

2020年8月10日月曜日

アイ・フィール・プリティ!

2018年12月、『アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング』をMovix亀有で初観賞。2018年公開のコメディ映画。

外見にコンプレックスを持った女、レネーの奮闘記。

初観賞時は感動した。そして、この作品きっかけで、『エイス・グレード』、『マレフィセント2』、『アナ雪2』、『グレタ』、『ティーンスピリット』、『ハスラーズ』、『スキャンダル』、『ジュディ』、『ハーレイ・クイン』、『ストーリー・オブ・マイライフ』といった女性が主役の映画を好んで観覧し続けた。

そして、2020年8月、DVDにて1年9カ月ぶりに本作を再観賞したが、初回ほどの感動はなかった。それは、それまでに新たに観てきた魅力的なヒロインたちと本作のレネーを比較してしまっていた所為だと思う。

改めて観たレネーは、その女性らしいぽっちゃり体型が愛らしく見え、デブには感じなかった。劇中では、やたらと痩せた女性と並べさせられて、太めであることを印象付けられていたが、実際には、綺麗な顔立ちと共に、巷の男性の間では美人で通る容姿だと思う。だから、彼女が容姿にコンプレックスを持っている設定に若干現実味が無い。余計なお世話かもしれないが、本当にコンプレックスを持っていそうな、かつ、演技の上手い女優で本作をドラマ映画に仕上げていたら、気の持ちようで人生はどうにでもなる、というメッセージをより鮮明に表現出来たのではないかと思う。

テーマが良いだけに、コメディエンヌのエイミー・シューマーの為の映画になっている感が少し残念だ。

2020年8月7日金曜日

カセットテープ・ダイアリーズ

2020年8月、『カセットテープ・ダイアリーズ』をTOHOシネマズ日本橋にて初観賞。2019年公開のイギリスのドラマ映画。事実に基づく物語。

イギリスのある地方都市で高校生活を送るパキスタン人ジャベドは、近隣住民からの人種差別行為や父親との関係について悩んでいたが、ある日、ブルース・スプリングスティーンのロック・ナンバーを聴いて、その歌詞に触発され前向きに生き始める。そんなジャベドの青春が描かれている。

ブルース・スプリングスティーンの「ダンシング・イン・ザ・ダーク」、「バッドランド」、「ザ・リバー」、「ハングリー・ハート」そして「明日なき暴走」といった名曲たちが流れ始めた途端、懐かしさもあって涙腺が崩壊した。久々の感涙。彼の大ファンだったわけではないが、名曲は名曲。音楽の力ってホントにスゴい。改めて思った。

作品自体も良作。だが、出演者は、劇中のテレビ画面に映っているブルース・スプリングスティーン以外は初めて見る役者さんばかりで、演技も、上手いとは思ったが、それ程凄いとは感じなかった。ただ、登場人物たちが、本当にその田舎町に実在していた人物なのかと思えるほど、それぞれ個性的で魅力的だった。ジャベドに詩や物語を書くことを熱心に勧める学校の女教師と、同じく彼に詩を書くことを勧める彼の家の隣に暮らす白人のお爺様が、共に印象的だった。そして、特に、ジャベドの幼友達マットの父親の、ブルース・スプリングスティーンへの傾倒ぶりが愉快だった。また、マットが、ジャベドが持っていたポスターに写っているブルース・スプリングスティーンを見て、「ビリー・ジョエル?」と聞いたシーンには、私にも、ブルース・スプリングスティーンのポスターを見ながら「彼はビリー・ジョエルだ」と、友達に自信満々で言って笑われた思い出があるだけに、デジャブだと感じつつ笑ってしまった。

ジャベドがブルース・スプリングスティーンの名曲たちを聴きながら、明るく前向きに生き始める姿は観ていて微笑ましかったが、ジャベドと確執のあった父親の終盤における変貌ぶりもまた微笑ましかった。

イギリス映画なのに、ボスとアメリカを過度に称賛している点が少し引っかかったが、青春映画としては素晴らしいと思う。


2020年8月4日火曜日

カフェ・ソサエティ #2

2020年7月、『カフェ・ソサエティ』を再観賞。6月に映画館で初観賞したが、それはウディ・アレン監督作の初劇場観覧でもあり、やたらと彼の他の作品の事や昔の事を思い出してしまって、その時は若干うわの空だった。その為、もう一度じっくり観たくなり、DVDをレンタルした。

ある女性に恋をし、束の間その恋は実るものの、結局振られてしまい、それでも、その女性を想い続ける男、ボビーの物語。

主人公を好演していたジェシー・アイゼンバーグを初めて観たのは『イカとクジラ』。彼の独特の話し方とその存在感が強烈に印象に残った。そして、『ソーシャル・ネットワーク』での独特の雰囲気にも魅せられた。ボビーの恋人を演じたクリステン・スチュワートは、アイゼンバーグと過去に2回共演しているらしい。正直、綺麗な女優さんというだけで、それ程印象に残らなかった。

ボビーの恋に関しては、よくある話。ある程度の人生経験があれば多少似たような思い出があるものなので、誰しもが彼に感情移入しやすいだろう。忘れられない女性との思い出は美しい。

まあまあの恋愛物語だが、見応えがある作品に仕上がっているのは、ウディ・アレンの脚本・演出のおかげだと思う。恋愛モノはあまり好きではないが、中には『恋人たちの予感』や『セレンディピティ』のような好きな作品もある。ドラマ映画や恋愛映画の良し悪しは、脚本・演出次第で決まると思う。

「ミーツー運動」の余波に巻き込まれ、このまま引退に追い込まれるかもしれないアレン。もう83歳なので、十分だろうと思いつつも、彼が81歳の時に撮影した『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』が良い出来だったので、また新作を観たいという思いもあり、少し複雑だ。もし彼が引退する事になったら、どこかの劇場が、記念に『アニー・ホール』か『アンナとその姉妹』をリバイバル上映する事を願っている。

2020年7月27日月曜日

レイニーデイ・イン・ニューヨーク #2

2020年7月、『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』をMovix亀有にて再観覧。前回、とても感銘を受けたので、もう一回だけ映画館で観ておきたかったが故の再観賞。ウディ・アレン脚本・監督作。日本公開は2020年。アメリカ公開は諸々の事情で未定。 
若い美男美女のカップル、ギャツビーとアシュレーに起きた、雨模様のニューヨークでの出来事が描かれている。 
アシュレーを演じたエル・ファニングが、再観賞でも、やはりスゴく可愛らしかった。『マレフィセント』での凛とした佇まいのお姫様役も悪くはなかったが、本作の女子大生役で、笑ったりはしゃいだりする様は眩しくもあった。少し軽薄な部分が垣間見える女の子だったが、21歳ならこんなもんだよなとも思えた。裕福な家庭で育ったという点以外は、普通の女子大生の役を見事に演じていた。 
ギャツビーを演じたティモシー・シャラメもまた、再観賞でも、そんなエル・ファニングに引けを取らない美男子ぶりだった。オジサンなので、イケメンにはあまり興味はないのだが、古くは木村拓哉、現在だと吉沢亮と同様に、男から見ても認めざるを得ないハンサム。中途半端な美男子ならケチをつけられるのだが、シャラメは、容姿が端麗なだけでなく演技も非常に上手い。妬んでもしょうがない、圧倒的に素晴らしい青年だ。 
ギャツビーの元カノの妹を演じたセレーナ・ゴメスも魅力的だったが、やはり、この作品はシャラメとファニングの魅力に尽きると思う。勿論、それは、ある程度はアレンの素晴らしい演出と脚本のおかげだとも思う。 
因みに、出演していたジュード・ロウを、ずっとホアキン・フェニックスだと思っていた。そして、ジュード・ロウだと気付いた時も、そんな事どうでもいいや、と思った。それほど主演の若い二人の俳優に存在感があった。 
そんな二人が最後に馬車に乗るシーンは、同じくアレン作品の『マンハッタン』で、アレンと25歳年下の彼女が馬車に乗るシーンを思い出した。アレンが監督・主演していた作品では、アレンの役は、彼の風貌にも関わらず、女性にモテモテであることが多く、若干不自然にも見えていたが、本作のシャラメは適役だと思った。

2020年7月22日水曜日

世界最速のインディアン

2020年6月、『世界最速のインディアン』をTVにて初観賞。2005年公開のドラマ映画。アンソニー・ホプキンス主演。 
1,000 cc以下のオートバイの最速記録を68歳で樹立した、ニュージーランド人バート・ジェームス・マンローの物語。 
痛快な爺様。年老いてもなお情熱を持ち続けている様がカッコよかった。そして、「夢を追いかけない人間は野菜と同じだ」という彼ならではのセリフが小気味良い。夢も持たずに、夢を追う人間を笑う間抜けな奴とは大違いだ。また、自身の限界に挑み続ける様は、『ライト・スタッフ』の野心溢れるパイロット達や宇宙飛行士達を思い出させてくれたし、彼の精神の若々しさは、『フォードvsフェラーリ』における、フォードチームの天才ドライバーを連想させた。何かを極めようとしている男達は、理屈抜きにカッコいい。 
そんなマンローを演じたアンソニー・ホプキンスは、小柄で小太り。見た目はカッコよくないが、それでも、その卓越した演技力で魅力的な男を演じ続けている偉大な俳優さん。 
クライマックス以外にも感動的な場面はあった。特に印象的だったのは、マンローがアメリカに旅立つ日に見送りに駆けつけたオートバイ好きの不良然とした若者達。マンローの噂を聞いて、彼に勝負を挑んだ事もあった彼等だが、普段付き合っている友人達の見送りが少なかったマンローには嬉しい驚きとなった。夢を追いかけ続ける人間は、様々な人間から認められ、敬われる。そうあるべきだとも思う。

2020年7月16日木曜日

ダークナイト

2020年7月、『ダークナイト』をTOHOシネマズ流山おおたかの森にてIMAXで観覧。2008年公開の超娯楽大作。 
『ジョーカー』公開記念でTV放映された時に一度観た。原作がアメコミの『バットマン』だから、大した作品ではないだろうとタカをくくっていたが、結構面白く、それきっかけで『ジョーカー』を観る気になったり、バットマン役のクリスチャン・ベールにも興味を持った。出演者も、マイケル・ケインやモーガン・フリーマンが脇を固めるという豪華さ。そして、いつかDVDで再観賞するつもりだったが、コロナ禍を経て再開した映画館で、しかもIMAXで放映され始め、また、ネット上で絶賛している書き込みが多数あったので、根がミーハーな事も有り、観る気になった。 
観賞時は、映像・音声が素晴らしくて、本当に楽しい時を過ごせた。 
架空都市ゴッサムにおける、司法機関とバットマン対ジョーカーと悪党達の死闘が描かれている。 
ジョーカーを演じたヒース・レジャーは、本作でアカデミー助演男優賞を受賞。映画『ジョーカー』では精神を病んだ男が狂気に目覚めてジョーカーに変貌する様が描かれていたが、レジャーのジョーカーは、魂そのものが狂気に憑りつかれていて、公開前の彼の早逝は役に憑依し過ぎたせいではないか、と思える程強烈で素晴らしかった。 
ただ、良質な娯楽作品だが、『ミッション・インポッシブル』のベンジーや『スター・ウォーズ』のC-3POのような癒し系キャラがいなくて、少ししんどかった。映画は、やはり笑顔で観たい。また、バットマンが乗っている大型二輪車を観ながら、先日、同じくIMAXで観た『AKIRA』の金田が乗っていたバイクの方がカッコいいなとか、クリスチャン・ベールの顔がアップになる度に、彼が主演していた『フォードvsフェラーリ』をIMAXで観たかったなとか思ったりした。そして、観覧後、コロナ禍で疲れた人々を癒そうとするかのごとく各劇場でリバイバル上映されているジブリ作品を観覧した方が、日本人なんだし、良かったかもしれない、とも思った。もちろん、本作が『ミッション・インポッシブル』や『スター・ウォーズ』に匹敵する娯楽作品である事は間違いない。

2020年7月13日月曜日

レイニーデイ・イン・ニューヨーク #1

2020年7月、『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』をMovix亀有にて初観賞。ウディ・アレン脚本・監督作。日本公開は2020年。アメリカ公開は諸々の事情で未定。 
裕福な家庭でそれぞれ生まれ育った美男美女、ギャツビーとアシュレーが、地方の大学で出会い、恋人同士になり、そんなある日、アシュレーが、大学の新聞のインタビュアーとしてニューヨークに行くことになり、元ニューヨーカーのギャツビーもまた彼女に同行することになる。ギャツビーは、自分が生まれ育った街を彼女に案内する気でいたが、そのニューヨークでは予想外の事態が二人を待ち構えていた。そんなお話。 
若い美男美女の普通の恋愛物語なのだが、アレンの脚本なので、退屈することもなくその登場人物達の軽妙な会話等を楽しめた。そして、ギャツビーの母親の秘密が明らかになった当たりから話が俄然面白くなった。何度でも観る事が出来そうな、かなりお気に入りの作品。 
アシュレーを演じたエル・ファニングは、とても可愛らしかった。『ティーンスピリット』では、気難しい女の子を好演していたが、本作でも、綺麗で性格の良い女子大生を好演。特に、お酒に酔った時がメチャクチャ可愛かった。そして、オジサンたちが次々と若い彼女にメロメロになる様には、呆れつつも、彼女があまりにも魅力的過ぎるのでしょうがないよなと、も思ってしまった。 
ギャツビーを演じたティモシー・シャラメは、『ストーリー・オブ・マイライフ』でローリー役を好演していたが、今回も、エル・ファニングの相手にふさわしい美男子ぶりだった。そして、どんな服も似合いそうなそのやせ型の体型に羨望の眼差しを向けつつ、我が醜い体型を嘆きつつ、せめて標準体重までは痩せようと、何度目かの決心をさせてくれた。