2020年8月4日火曜日

カフェ・ソサエティ #2

2020年7月、『カフェ・ソサエティ』を再観賞。6月に映画館で初観賞したが、それはウディ・アレン監督作の初劇場観覧でもあり、やたらと彼の他の作品の事や昔の事を思い出してしまって、その時は若干うわの空だった。その為、もう一度じっくり観たくなり、DVDをレンタルした。

ある女性に恋をし、束の間その恋は実るものの、結局振られてしまい、それでも、その女性を想い続ける男、ボビーの物語。

主人公を好演していたジェシー・アイゼンバーグを初めて観たのは『イカとクジラ』。彼の独特の話し方とその存在感が強烈に印象に残った。そして、『ソーシャル・ネットワーク』での独特の雰囲気にも魅せられた。ボビーの恋人を演じたクリステン・スチュワートは、アイゼンバーグと過去に2回共演しているらしい。正直、綺麗な女優さんというだけで、それ程印象に残らなかった。

ボビーの恋に関しては、よくある話。ある程度の人生経験があれば多少似たような思い出があるものなので、誰しもが彼に感情移入しやすいだろう。忘れられない女性との思い出は美しい。

まあまあの恋愛物語だが、見応えがある作品に仕上がっているのは、ウディ・アレンの脚本・演出のおかげだと思う。恋愛モノはあまり好きではないが、中には『恋人たちの予感』や『セレンディピティ』のような好きな作品もある。ドラマ映画や恋愛映画の良し悪しは、脚本・演出次第で決まると思う。

「ミーツー運動」の余波に巻き込まれ、このまま引退に追い込まれるかもしれないアレン。もう83歳なので、十分だろうと思いつつも、彼が81歳の時に撮影した『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』が良い出来だったので、また新作を観たいという思いもあり、少し複雑だ。もし彼が引退する事になったら、どこかの劇場が、記念に『アニー・ホール』か『アンナとその姉妹』をリバイバル上映する事を願っている。

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