2020年7月22日水曜日

世界最速のインディアン

2020年6月、『世界最速のインディアン』をTVにて初観賞。2005年公開のドラマ映画。アンソニー・ホプキンス主演。 
1,000 cc以下のオートバイの最速記録を68歳で樹立した、ニュージーランド人バート・ジェームス・マンローの物語。 
痛快な爺様。年老いてもなお情熱を持ち続けている様がカッコよかった。そして、「夢を追いかけない人間は野菜と同じだ」という彼ならではのセリフが小気味良い。夢も持たずに、夢を追う人間を笑う間抜けな奴とは大違いだ。また、自身の限界に挑み続ける様は、『ライト・スタッフ』の野心溢れるパイロット達や宇宙飛行士達を思い出させてくれたし、彼の精神の若々しさは、『フォードvsフェラーリ』における、フォードチームの天才ドライバーを連想させた。何かを極めようとしている男達は、理屈抜きにカッコいい。 
そんなマンローを演じたアンソニー・ホプキンスは、小柄で小太り。見た目はカッコよくないが、それでも、その卓越した演技力で魅力的な男を演じ続けている偉大な俳優さん。 
クライマックス以外にも感動的な場面はあった。特に印象的だったのは、マンローがアメリカに旅立つ日に見送りに駆けつけたオートバイ好きの不良然とした若者達。マンローの噂を聞いて、彼に勝負を挑んだ事もあった彼等だが、普段付き合っている友人達の見送りが少なかったマンローには嬉しい驚きとなった。夢を追いかけ続ける人間は、様々な人間から認められ、敬われる。そうあるべきだとも思う。

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