2020年7月4日土曜日

カフェ・ソサエティ #1

2020年6月、丸の内ピカデリーにて『カフェ・ソサエティ』を初観賞した。2016年公開のロマンティック・コメディのリバイバル上映。主演はジェシー・アイゼンバーグ。
舞台は1930年代のアメリカ。ニュー・ヨークで生まれ育った青年ボビーが、ハリウッドの有力者である叔父を頼ってロスアンジェルスに移り住み、その後、叔父の秘書に恋をするが、程無く失恋し、人生をやり直す為にニュー・ヨークに舞い戻る。そんなボビーの恋愛物語。
テーマは忘れられない人。まあまあの恋愛映画。 
惚れっぽいので好きになった女性は大勢いるが、大概はただの想い出。記憶に鮮明に残っている女性は少ない。その女性達の事を、恋に悩むボビーを観ながら、思い出していた。そして、映画『セレンディピティ』で、数年前に出会った女性を忘れられない主人公、ジョン・キューザック演じるジョナサンが、自身の結婚式の前に、その女性を躍起になって探し回っている時に、そんな彼に付き合って一緒にその女性を探してあげていた彼の親友が、彼の一所懸命な姿を観ながら、自分に足りなかったのはこういう情熱だ、という事に気付いて別れたばかりの恋人とやり直す事を決意したシーンも思い出していた。想いは、はっきりと伝えないと伝わらない。心底惚れた相手と一緒になれた方々は本当に幸せだと思う。 
監督・脚本はウディ・アレン。彼の作品を映画館で観たのは初めて。そして、彼の作品の観賞自体も久しぶりだった。大好きだった彼の作品群をしばらくの間観ていなかったのは、数年前の失恋を思い出すのが辛かった為。その女性とはよくアレンの作品の話をしていた。実は、観覧前までそんな事もすっかり忘れていた。アレンの作品特有のオープニングを観ながら彼女の事を思い出した。辛くはならなかった。心の傷は完全に癒えたという事だろう。時間が解決してくれた。 
観賞後、『ラ・ラ・ランド』を無性に観たくなった。そして、ウディ・アレンの作品もまた観始めようとも思った。 

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