2022年3月30日水曜日

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

2022年1月、Movix亀有にて『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を初観賞。2021年公開のスーパーヒーロー映画。トム・ホランド主演の『スパイダーマン』の3作目。1作目の『ホームカミング』をTV画面で観た時にトビー・マグワイアの『スパイダーマン』シリーズほどには面白く感じなかったので、本作の映画館での観覧は見送ろうと思っていたが、公開後に絶賛していた方々が大勢いらっしゃったので観る気になった。そして、噂通り、最高の作品だった。

物語は前作『ファー・フロム・ホーム』の直後から始まる。スパイダーマンであることを世間にばらされた高校生ピーター・パーカーの青春と、ヒーローとして彼の仲間たちと共に悪者たちと闘う姿が描かれている。

前作を観ていなかったので、よく分からなかった点があったが、それほど複雑でもなかったため、冒頭から楽しめた。ミスター・ストレンジの事も知らなかったので、彼を演じたベネディクト・カンバーバッチが登場した時は、その出で立ちが派手過ぎて、また、202110月に観覧した『クーリエ:最高機密の運び屋』での一般市民の役柄と違い過ぎて笑ってしまった。出落ちかと思っていたが終盤で重要な役割も果たしていた彼。演技はさすがだった。観賞後、他のMCU作品にも出ているキャラクターだと知ったが、今のところ、その役にそこまで興味は湧いていない。彼の演技は『パワー・オブ・ザ・ドック』のようなドラマ映画で観たい。終盤で、ハッピーの存在感だけが薄かったなと思い返していたら、最後に彼を演じていたジョン・ファブローが渋い演技を決めていた。主要な登場人物のほとんどに見せ場がある、アクションだけではない、良質なドラマ映画だ。

ミスター・ストレンジの出で立ちと同様に笑ってしまったのはマルチバースの存在。観覧後、MCUは無限にこのシリーズの作品を生み出す術を手に入れたなと感心すると同時に、ガメツイ商売根性だと笑ってしまった。

この物語のテーマは、トビー・マグワイアの『スパイダーマン』でベンおじさんが、そして、本作でメイおばさんがピーターに諭すように言っていた「大いなる力には大いなる責任が伴う」。私にはそんな大いなる力は無い。凡人でもいい事はあるなと苦笑い。

特に魅せられたのは、ピーター・パーカーとスパイダーマンを演じた、憂いが滲んだ優し気な、そして、少年っぽさが残っている純粋そうなトム・ホランドの表情。こりゃ、大人気なのも当然だ、と思った。

観賞中に悔んだのは、前作だけでなく、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズや、トム・ホランドが演じるスパイダーマンが出ているMCU作品をほとんど観ていなかった事。観覧後、一通り足早にそれらを観て、翌月、TOHOシネマズ 流山おおたかの森のIMAX劇場で再観覧。初観賞時以上に感動した。特に異世界から現れた盟友たちとの会話はずっと聞いていたかったし、最後の別れが切なかった。

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