2022年7月6日水曜日

キャリー

2022年6月、『キャリー』をTV画面にて初観賞。2013年公開のホラー映画。1976年公開の同名映画のリメイク作。原作は1974年に発表されたスティーブン・キングの同名小説。主演はクロエ・グレース・モレッツ。

超能力を持っているものの、日頃から同級生に冷たくあしらわれている内気な少女キャリーが、ひどいいじめを受けた後、ため込んでいた怒りを爆発させるお話。

ホラーだが、キャリーを演じたクロエ・グレース・モレッツが可愛すぎたのでそれほど怖くはなかった。それでも、宗教を妄信している、キャリーの母親を演じたジュリアン・ムーアの狂気には恐ろしさを感じたし、ブチ切れたキャリーの、性根が腐っているかのような意地悪な学友たちへの反撃にはカタルシスを覚えた。そして、最後の二人の美女の対決には観応えがあった。

クロエ・グレース・モレッツ出演作で初めて観たのは2011年公開の『ヒューゴの不思議な発明』。だが、その時は、可愛い娘だなとは思ったものの、それほど印象には残らず、無論、名前も憶えられなかった。彼女を初めて認識したのは、怯える若い女性を好演していた、2018年公開のスリラー映画『グレタ GRETA』。怒りに震えて暴走するキャリーの演技も素晴らしかったが、どちらかと言えば、視聴者を怯えさせたり怖がらせるよりも、怯えたり、怖がる彼女の方が好きだ。

スティーブン・キング原作の映画は多数製作されているが、概ね、駄作だとは思わないものの、あまり好きではない。ただ、『シャイニング』、『アトランティスのこころ』、『ミザリー』、『スタンド・バイ・ミー』等、好きな作品はある。でも、それは、スティーブン・キングが創造した物語と言うよりも、スタンリー・キューブリック、アンソニー・ホプキンス、キャシー・ベイツ、そして、リヴァー・フェニックスといった、それぞれの監督や出演俳優に魅せられた感があり、特に、近年観た『IT/イット "それ" が見えたら、終わりや『ミスト』はあまり好きにはなれなかった。本作に関しては、クロエ・グレース・モレッツとジュリアン・ムーアの熱演には惹きつけられたものの、作品は普通の面白さだった。本作よりも評価の高い1976年公開の同名映画はシシー・スペイセク主演なので興味深い。スペイセクを初めて観た映画は『ミッシング』。あまり綺麗だとは思わなかったが、とても可愛らしくて魅力的だった。そして、2018年公開の『さらば愛しきアウトロー』では、ご高齢にもかかわらず、変わらず魅力的だった。若い彼女が演じたキャリーもぜひ観たい。

キャリーの味方の一人をアンセル・エルゴートが好演。人気作『ベイビー・ドライバー』で主演している。それを観た時はまあまあの面白さだと感じていたので、その後、世間での評価がものすごく高いことを知った時は驚いた。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『ショーシャンクの空に』、そして、『レオン』と同様、世間の評価と自分のそれにとてもギャップを感じる作品の一つだ。彼はクロエ・グレース・モレッツと2017年に公開された『クリミナル・タウン』で再共演している。低評価の作品なので、観賞する機会があったら、期待値低めで観賞に臨みたい。

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