2022年7月18日月曜日

ブルージャスミン

2022年7月、『ブルージャスミン』をTVにて初観賞。2013年公開のドラマ映画。ウディ・アレン監督作。主演はケイト・ブランシェット。

金持ちの夫のおかげで贅沢な生活をし続けていた、綺麗なだけが取り柄のジャスミンが、夫の逮捕で財産を失った後も何の根拠も無く自分を特別な女と思い込んだまま迷走し続けるお話。

観賞中、あなたとは安っぽい店では飲みたくないの、と言って、毎回、自分好みの比較的高価でおしゃれなお店に行くことを強要してきた女性との嫌な思い出が蘇って気分が悪くなった。綺麗ではあったが、自己中で贅沢好きで話題に乏しかった彼女は、嘘つきな勘違い女ジャスミンにとてもよく似ていた。

クールで知的なイメージを持つケイト・ブランシェットが、そんな中身が空っぽなジャスミンを絶妙に好演。本作でアカデミー賞主演女優賞を受賞している。演技の幅が広い素晴らしい俳優さんだ。『リプリー』や『ギフト』ではそれほど印象に残らなかったブランシェット。その後、『シンデレラ』での意地悪だがどこか魅力的な継母役で興味が湧いて、『オーシャンズ8』でのカッコよさに痺れて好きになった。公開時に観覧した『ナイトメア・アリー』で見せた悪魔の形相にも魅せられた。ルーニー・マーラと共演した『キャロル』での気品が漂う淑女役も素敵だった。そして、アレンの演出で彼女がどんな風に躍動するのか観たかった本作。ウディ・アレンの作品であることを忘れさせる程、彼女の演技は圧倒的で素晴らしかった。出世作『エリザベス』はまだ観ていない。彼女のファンだと公言したかったら、観るべき作品だな。

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