2024年8月1日木曜日

フォーカス(2015)

 『フォーカス』。アメリカのクライム映画。グレン・フィカーラ監督作。ウィル・スミス主演。

詐欺師の映画と言えば『スティング』。これが未だに最高だ。『オーシャンズ』シリーズは面白いがお洒落すぎるし複雑すぎる。

本作の詐欺師たちのお話は、面白かったが、そんなにうまくいくはずないだろ!と言いたくなるほどばかげていた。ロマンティックコメディとしては良いのかもしれないが、全くリアルに感じられない物語で話のオチにも度々がっかりさせられた。ただ、マーゴット・ロビーの美しさだけは記憶に強烈に残った。好きなタイプではないのにセクシーな服を着る彼女は正に天使だった。『バビロン』や『バービー』もお目当ては作品のテーマというよりも麗しくて妖艶な彼女だった。キム・ベイシンガーを思い出す妖艶さだ。

2024年7月31日水曜日

哀れなるものたち(2024)

 『哀れなるものたち』。アイルランド、英国、米国合作のドラマ映画。ヨルゴス・ランティモス監督作。

エマ・ストーンのセックスをしている時の全くエロく感じない野獣じみた絶叫を観て、アダルトビデオの監督が、我々は男のオナニーのための映像を撮影している、と言っていたのを思い出した。私が見慣れている彼らが撮影したセクシー女優たちは色気をふりまいているというよりも男をその気にさせる演技をしているということなのだろう。そして、ストーンが演じていたのは男の目を意識せずにひたすら己の快楽に浸っている女。世間では『恋人たちの予感』のメグ・ライアンみたいに感じているふりをしているだけの女性も少なくないんだろうな。

本作では主人公が売春宿で働き始める。初めは違和感を覚えたが、よくよく考えると、世話になっている男たちはたくさんいるのにお金で彼らの相手をしているだけの売春婦だけが穢れていると思われているのはやはりおかしい。初体験をさせようと二人の息子を連れてきた紳士を観てますますそう感じた。神聖な職業とまでは思わないが、極端に売春婦たちが汚らわしいと蔑まれるのは社会が男性優位だからだろう。そんな事を気づかせてくれた作品だった。

風俗店に関して言えば、以前、病気が怖いから行きたくない、と女友だちに言った時、彼女は、風俗嬢よりも男と寝ている普通の女はたくさんいる、むしろ、病気を持っている可能性が高いのは風俗嬢ではなく普通の女たちの方だ、風俗嬢は店からの指示で普通の女たち以上に健康診断を受けている、と力説していた。多分本当なのだろう。

2023年公開のマーゴット・ロビー主演作『バービー』と同様にフェミニズムの映画として絶賛されている本作だが、両作とも私にはファンタジーが過ぎたので作品としては好きになれなかった。しかし、主演俳優はどちらも大好きだ。

2024年7月27日土曜日

恋人たちの予感(1989)

 『恋人たちの予感』。アメリカのロマンティック・コメディ映画。ロブ・ライナー監督作。主演はメグ・ライアンとビリー・クリスタル。

『スター・ウォーズ』でレイア姫を演じたキャリー・フィッシャーも普通の中年女性役で出演。テーマは、男女の間に友情は成立するか。意見を求められたら、どっちでもいいと答えざるを得ない極論だ。我々は曖昧な世界で生きているのだし、色々な形の愛情と友情があってもいいのではなかろうか。

『哀れなるものたち』でセックスをしまくる役柄を演じていたエマ・ストーンを観た時、本作でメグ・ライアンがレストランで性的に興奮しているふりをしている場面を思い出した。

2024年7月26日金曜日

アナライズ・ミー(1999)

『アナライズ・ミー』。アメリカのコメディ映画。監督はハロルド・ライミス。初観賞。

ロバート・デ・ニーロとビリー・クリスタルの共演作と知り、かなり期待したが、コメディにもかかわらずあまり笑えなかった。芸達者なお2人が出ているのに物足りなかった。よくよく考えてみるとお2人ともまあまあ好き程度の俳優さん。大ファンではない。特にビリー・クリスタルは、好感を持てたのは『恋人たちの予感』のみで、共演のメグ・ライアン程好きでもない。

巷では未だに人気作。製作から四半世紀も経っているので、もう少し早く観るべきだったのかもしれない。

2024年7月13日土曜日

久しぶりの投稿

怠け者の為、投稿が滞っていた。また、この度、久々に読み返してみて、自分がいかにつまらなくて冗長な投稿をしていたことに気づいた。今後は、もっと自由な文章を気楽に投稿しようと思う。

2023年10月25日水曜日

グランツーリスモ

『グランツーリスモ』

ドラマ映画。実話。134分。2023年公開。ニール・ブロムカンプ監督作。アーチー・マデクウィ主演。デヴィッド・ハーバーとオーランド・ブルーム出演。

レーシングシミュレーションゲーム、グランツーリスモのゲーマーがプロのレーサーになるお話。

一般人のゲーマーが実際のレースに挑戦してプロのライセンスを獲得するという漫画のような実話に興味が湧き観覧。ゲーマーだった若いヤン・マーデンブローの、トレーナーのジャックにしごかれながら、レーサーとしての体力を身に付けつけるべく体を鍛えつつ数々の試練を乗り越えてプロにはなれたものの、その後、クラッシュ事故を起こして挫折しかけるといった姿が、無駄を省いたスタイリッシュな映像でリアルに描かれていて、最後まで惹きつけられた。ヤン役のアーチー・マデクウィが有名ではなくて癖のある俳優でも無かったので、実在するヤンの物語に集中できたのもよかった。役者の中で好感が持てたのは、オーランド・ブルームも存在感はあったが、やはり、鬼トレーナーのジャックを演じたデヴィッド・ハーバー。レーサー時代に叶えることが出来なかった夢をヤンに託した、武骨な男ならではの愛ある熱血指導や叱咤激励をする姿にずっと目を奪われた。彼だから醸し出せる雰囲気に酔いしれた。

『フォードvsフェラーリ』ほどの感動とまではいかなかったものの、面白いサクセスストーリーだった。 

2023年10月6日金曜日

バービー

『バービー』

コメディ映画。114分。2023年公開。グレタ・ガーウィグ監督作。マーゴット・ロビー主演。

おもちゃの世界のバービーランドで楽しく生きていたバービーが、死について考え始めたのを機に現実世界に行って真実を悟るお話。

「女子供は黙ってろ」と怒鳴る父と、「男社会のこの国では女は損」とよく愚痴ったり嘆いたりしていた母の子供だったので性差別には割と敏感に育ってきた。そんな私には、母が敬愛していた田島陽子先生は、面白いけど何か従えないな、と思っていたが、ここ数年で観覧した『スキャンダル』や『プロミシング・ヤング・ウーマン』といった作品から、性差別もアメリカでは少しずつ変わり始めてきているのを感じ始めていた。そして、『レディ・バード』、『ストーリー・オブ・マイライフ』と本作を監督したグレタ・ガーウィグは、『ドント・ウォーリー・ダーリン』を監督したオリヴィア・ワイルド同様、女性解放問題について深く考えさせてくれる女性だ。本作は、ファンタジー物で色もピンク過ぎたので個人的には好みではないが、それでも、虚勢を張る男たちへの彼女の意見には共感した。

出演者に関しては、主演のマーゴット・ロビーが、前作の『バビロン』と同様に、本当に美しくて艶やかで演技もまた素晴らしかった。終始輝いていた。

公開前に耳にした原爆のきのこ雲は本編には現れず。観覧後に詳しく調べてみたらSNS上の話であった。反核の精神は忘れるべきではないが、あんな騒ぎで本作の観覧を止めるのはもったいない話だ。

2023年8月19日土曜日

42~世界を変えた男~

『42~世界を変えた男~』

ドラマ映画。実話。128分。2013年公開。ブライアン・ヘルゲランド監督作。チャドウィック・ポーズマン主演。ハリソン・フォード出演。

白人だけでプレイされていた1947年の大リーグに黒人として果敢に挑んだジャッキー・ロビンソンの物語。

何も悪い事をしていない人が理不尽に攻撃されている時、君はどうする、と問われた気がした。中には差別を快く思っていなかったりチャンスは公平に与えられるべきだと思う白人たちもいたようだが、ロビンソンさんへの白人からの罵詈雑言は見ていて本当に辛かった。そんな彼の偉業のおかげで多くの白人ではない選手たちが大リーガーになっている事を思うと本当に感慨深い。

チャドウィック・ポーズマンが誇り高き不屈な男ロビンソンさんを好演。怒りを抑え続ける姿には本当に感動した。そして、ハリソン・フォードもまた耐えるロビンソンさんを励ます球団のオーナーを好演。あんな状況が映画業界でもあったんだろうな、と想像させられた。

素晴らしい野球映画。

2023年8月18日金曜日

映画『アンテベラム』(2020年)

スリラー映画。106分。監督と脚本はジェラルド・ブッシュとクリストファー・レンツ。ジャネール・モネイ主演。

奴隷制度があった時代から続く、アメリカにおける一部の白人の黒人に対する強烈な差別意識がアフリカ系女性ヴェロニカを軸にしてトリッキーに描かれている。

ホテルのフロントやレストランのウエイトレスとして働く白人女性の、ジャネール・モネイ演じる、ヴェロニカへの冷たい態度がやたらリアルで、かの国ではまだ差別意識が今でも根強く残っていることが窺えた。そして、常に公平な目で周りを観るべきと改めて思った。好き嫌いは誰にでもあるからある程度は仕方がないが、やはり、偏見に満ちた差別はいけない。

2016年公開の『ドリーム』では全くそう思わなかったが、ジャネール・モネイが本当に美しい。そう言えば、2018年公開のスパイク・リー監督作の『ブラック・クランンズマン』に出ていたローラ・ハリアーも美しかった。アフリカ系の監督が撮るアフリカ系女性は本当に美しい、とも改めて思った。

人種差別問題を大胆に扱ったスリラー映画の怪作。

2023年8月17日木曜日

映画『天使にラブ・ソングを…』(1992年)

コメディドラマ映画。100分。エミール・アルドリーノ監督作。1985年公開のスティーブン・スピルバーグ監督作『カラーパープル』でデビューした、ウーピー・ゴールドバーグ主演。彼女は本作の大ヒットで世界的に有名になった。

マフィアのボスの愛人で小さなクラブの歌手、デロリスが、そのマフィアのボス自らが人を殺めた現場を目撃したことで彼から追われ、警察の勧めで修道院に潜伏することになり、そこの下手くそな聖歌隊の指揮者を任されて、そのメンバーたちとその地域に一大旋風を巻き起こすお話。

デロリスを演じたウーピー・ゴールドバーグが面白くて素敵だった。尼さんたちと仲良くなっていく様や、『ハリー・ポッター』のマクゴナガル先生でお馴染みのマギー・スミス演じる、厳格な修道院長と対峙する様が印象的。ハーヴェイ・カイテルもそのマフィアのボス役で安定感のある演技を披露。

しかし、『ブルース・ブラザーズ』と同等の面白さを期待していたせいか、良作ではあると思うが、個人的にはあまりハマれなかった。