2022年6月8日水曜日

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密

2022年5月、『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』をTV画面にて初観賞。2019年公開のサスペンス映画。主演はアル・デ・アルマ。名探偵役にダニエル・クレイグ。

アガサ・クリスティー原作の『オリエント急行殺人事件』や『ナイル殺人事件』のように終盤で事件の謎が明らかになるお話だろうと思って観賞に臨んだが、実際には、中盤から事の真相が徐々に明らかになる、そして、全般的に、若干コメディっぽい作品だった。

ある高齢の人気作家が亡くなり、彼の遺産の相続を巡る彼の家族たちの醜い争いに彼の看護師が巻き込まれるお話。

遺産を相続するために躍起になる人たちを見ながら横溝正史原作の映画『犬神家の一族』を連想して、お金が絡むと人が醜くなってしまうのは万国共通だなと思った。ま、その争いに勝てば莫大な金額を手にすることができるとなると人が変わってしまうのは仕方がないかなとも思うが。

そんな争いに巻き込まれる、その逝去した高名な作家の看護師をアル・デ・アルマスが好演。ただ、嘘をつくと吐いてしまうという癖には苦笑してしまった。また、正直、もし英語が流暢だったら、日本人俳優の有村架純の方が適役ではないかと思ったりもしたが、全編に渡って出ている童顔で可愛いアルマスは魅力的だった。彼女を初めて見たのは『ブレードランナー2049』でのAI役。主演のライアン・ゴズリングよりも目を惹く存在だった。そして、007シリーズ最新作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』でのCIAエージェント役は妖艶で愛らしくて最高だった。

その醜い遺産相続争いを見守る名探偵を演じているのがダニエル・クレイグ。若干コミカルな演技と独特な雰囲気には魅せられたが、正直、ジェームズ・ボンドのイメージがまだ強く残っている為、違和感も覚えた。

有名俳優が多数出演しているため、観る度に感じ方が変わりそうな、何度も観賞できそうな良作。続編が製作中らしい。公開される頃には、ジェームズ・ボンドではないダニエル・クレイグへの違和感が無くなっていてほしいな。

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