2026年10月31日土曜日

映画『キャリー』(2013年)

原作はスティーブン・キングの同名小説。

シシー・スペイセクが主演した1976年公開作のリメイク。

いじめられっ子のキャリーに宿っていた超能力が、プロムを楽しんでいた彼女への醜悪な辱めが引き金となって、暴発するお話。

旧作のシシー・スペイセクのキャリーは冷たい狂気をまき散らす復讐の鬼と化していたが、クロエ・グレース・モレッツが演じた本作のキャリーは時に哀しみや怒りを滲ませながら激情を爆発させていた。チャーミングな笑顔が愛らしい彼女ならではのその感情の発露に魅せられた。

旧作の方が評判はいいが、撮影技術的にも古く感じてしまうので、作品としては本作の方が観易いし良作だと思う。でもそれは、私がクロエを大好きだからそう感じるのだろう。

旧作は名作。本作は、クロエファン向けかもしれない。


2026年10月30日金曜日

映画『キャリー』(1977年)

高校のシャワー室で初潮を迎えたキャリー。その症状を信心深い母親から教わっていなかった彼女は流れ出す血にパニックを起こす。それを見ていたクラスメートたちは大爆笑。世間知らずの彼女をからかい始める。それを虐めと感じ始めた彼女はどんどん孤立していくも、それと同時に不思議な力を身につけてしまう。

そして、高校最後のプロムの時に一部の同級生たちの彼女への陰湿な虐めがピークに至った時、彼女が我慢の限界を超えてしまう。

演じたシシー・スペイセクの虐められている時の惨めな様や冷たい狂気が圧巻のホラー映画。



2026年10月29日木曜日

映画『HICK ルリ13歳の旅』(2011年)

銃社会で広大な国土を有するアメリカならではのロードムービー。

酔っ払いの父に幻滅して、家族との哀しい思い出もある地元を去る決意をしたルリ。ヒッチハイクで脚に障害のあるエディ、そして、姐御肌のグレンダと出会う。

田舎でくすぶっているエディの変質者ぶりが気持ち悪かった。ああいう輩はリアルでも田舎には普通にいるんだろうな。そんな彼との秘密を持つグレンダ。その2人に翻弄されるルリ。

物語としては、陰鬱なのでそこまで好きにはなれない。主役がクロエ・グレース・モレッツでなければ最後まで観れなかったかもしれない。

子役で成功してそこで終わらず大人になっても脚光を浴び続けているクロエ。彼女のその過渡期の作品だが、少女と大人のそれぞれの魅力を併せ持っていた彼女の演技に魅せられた。

アレック・ボールドウィンも出演。よりによって銃に詳しい男役だったのが、何だか可笑しかった。


2026年10月28日水曜日

映画『ルックバック』(2026年)

絵の好きな2人の少女の田舎町での運命的な出会いとそれぞれの生きる道。

原作漫画未読。アニメ版は公開時に観覧。面白かった。

絵心が無くて、少女の青春にもそこまで興味が無いので、実写版の本作の観覧は見送ろうと思っていたが、4姉妹が主人公の漫画『海街diary』の実写化が素晴らしかった是枝裕和が監督で、主演の出口夏希も見たくなったので公開時に映画館へ足を運んだ。

単純に面白かった。しんみり沁みた。セリフ少な目の絵になる映像が印象的だ。途中までは心が洗われる。そして、突然の惨劇。それでも人生は続く。

原作漫画では、"Don't" で始まり、”In Anger”で終わるらしい。「OASIS」の名曲になぞらえた粋なギミックが切ない。


2024年12月20日金曜日

映画『サウンド・オブ・フリーダム』(2023年)

アメリカのドラマ映画。アレハンドロ・モンテベルデ監督作。主演はジム・カヴィーゼル。

南アメリカのある国からアメリカへ密輸入された少女を救うべく奮闘するある男の物語。

人身売買組織と小児性愛者の存在がおぞましい。幼児誘拐は、身代金で解決するならまだしも、性の商品化につながるとなると鬼畜の所業だ。アメリカでは、黒人は解放されたが、密輸入された児童の奴隷化が蔓延っているらしい。哀しい現実だ。2004年に公開された『マイ・ボディガード』の頃と小児誘拐の実態がそれほど変わっていないという現状にも暗澹となった。

無料で映画を観賞できるサービスやエンドロールでのスタンドプレイのようなメッセージは確かにやり過ぎの感はあるが、野心家のハッタリはそれが善意であればそれほど悪いものでも無い。本作を批判する人は小児性愛者かもと疑ってしまう。

2024年12月9日月曜日

映画『トムとジェリー』(2021年)

アメリカのコメディ。ティム・ストーリー監督作。主演はクロエ・グレース・モレッツ。

ホテルで働き始めた、ある若い女性のお話。

実写映画にアニメのキャラクターのままの姿で出演しているトムとジェリーには違和感を覚えたが、主人公を演じたクロエ・グレース・モレッツは終始可愛らしかった。

エル・ファニングと同様に子役の頃からずっと可愛らしいクロエ。最近、性的マイノリティに否定的なトランプを批判しつつ、ゲイである事を告白。その勇気は称えたいと思う。

彼女の意に反してトランプが大統領になる。今後、世界はどうなっていくのだろう。

2024年12月5日木曜日

映画『マイ・ボディガード』(2004年)

アメリカのサスペンス映画。トニー・スコット監督作。主演はデンゼル・ワシントン。ダコタ・ファニング出演。

少女と彼女を守るために雇われたボディガードとの歳の差を超えた友情。

デンゼルとダコタが19年ぶりに再共演した『イコライザー THE FINAL』を観てまた観たくなった。

本作の頃のダコタは本当に可愛らしい。2019年公開の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』では気の強そうなアメリカ女になっていた。観覧後にそれに気づいた時は、妹のエル・ファニングは大人になっても可愛らしいままなだけに、余計にびっくりした。子役も様々だ。

公開時のメキシコでの幼児誘拐の実態がシリアスに描かれた、デンゼルのクールな演技とシャープなアクションが冴えたなかなかのクライム・サスペンス。

2024年11月28日木曜日

映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』(2024年)

日本のドラマ映画。呉美保監督作。主演は吉沢亮と忍足亜希子。

息子の母への想いが詰まった実話ならではの絆と愛の物語。

親に甘えてグレつつも次第に彼らの有難みを知るというありきたりな話をコーダの青年に語らせているだけに見えたが、美青年、吉沢亮演じる主人公、大のダサさが際立たせていた、ろうあ者である彼の母、明子の心の美しさに終盤で胸が締め付けられた。明子を演じた忍足亜希子の笑顔もまた美しかった。

2024年11月13日水曜日

映画『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(2024年)

アメリカのスリラー映画。アレックス・ガーランド監督作。主演はキルスティン・ダンスト。

新人戦場カメラマンの成長譚。現場のおぞましさに怯えて嘔吐までするも土壇場で覚醒。若さゆえの恐れ知らずな激写に戦慄が走った。

主演のキルスティン・ダンストは、年取ったけど今が一番美しいかも、と思えるほど綺麗に見えた。

国外だけではなく国内でも戦争を始める、死の商人のお得意先アメリカの悲喜劇。どうしてもケネディ暗殺の黒幕とも言われている軍産複合体の存在が頭にちらついてしまった。ほかに何か深い意味があったのかもしれないが、私には感じとれなかった。

日本で内戦が起きるとしたら、大阪が名古屋と福岡を唆して東京に攻め入るのかな。だが、肝心の武器が無い。自衛隊を引き込んだとしても在日米軍にばれて簡単に潰されて挙句の果てには3発目の原発を落とされる目に遭うかもしれない。クーデターなんか起きて欲しくない。

2024年11月6日水曜日

映画『HAPPYEND』(2024年)

日米合作の青春映画。空音央監督作。主演は栗原颯人と日高由起刀。

近未来の日本の高校で、『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』を彷彿とさせる、ある事件が起きる。

どこからかのゴリ押しで出演できていそうなタレントが皆無の爽やかなキャスト。外国籍の学生が多くて新鮮だが、普通の青春物。よくありがちな場面であるものの、社会に飼い慣らされた大人たちに若者たちが歯向かう姿は、脛齧りのくせに!と思いつつも微笑ましい。

そして、ヘラヘラしていたユウタが終盤に見せる漢気の軽妙なカタルシスが沁みた。