2024年8月16日金曜日

仄暗い水の底から(2002)

『仄暗い水の底から』。日本のホラー。中田秀夫監督作。黒木瞳主演。

幽霊は別次元に存在していて足が無い、と思っていた。だから、本作で現世に存在している物を直接触ったりできる女の子の幽霊には違和感を覚えた。その事をホラー好きの同僚に話すと、映画の霊は念力やらテレパシーやらが使えて最強なんだ、と言っていた。そう考えれば、本作とスティーブン・キングの『IT』の超常現象も理解できる。ホラーは陰気なファンタジーなんだな。

最も怖かったのは、黒木瞳の驚きおののいた表情。誰かに隣であんな顔をされたらマジでビビる。

2024年8月15日木曜日

ローガン(2017)

 『LOGAN/ローガン』。アメリカのスーパーヒーロー映画。ジェームズ・マンゴールド監督作。主演はヒュー・ジャックマン。

ウルヴァリンを初めて観たのは『X-メン』。当時大好きだった『ボヘミアン・ラプソディ』の監督がその作品も監督していたと知り観賞するも、両拳から長い刃物が6本も出てくる彼の漫画すぎる設定に幻滅した。だが、公開されたシリーズ最新作の『デッドプール&ウルヴァリン』が好評であると知りそれを観たくなった。そして、その準備のためにまず『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』を観るも好きになれず、そのため、本作『ローガン』の面白さ次第で最新作を観るかどうか決めることにした。

面白かった。若い頃から不死身で科学者たちによってさらに強化され、その代償で体がボロボロになっていったローガンの生き様が哀しい。

2024年8月13日火曜日

一度死んでみた(2020)

 『一度死んでみた』。日本のコメディ映画。浜崎慎治監督作。

おとなしめな若い同僚がアグレッシブ烈子みたいにデスメタルを好きだと知り、彼女との話の種にと思って主人公がデスメタルバンドのヴォーカリストである本作を観賞。だが、コメディなのに堤真一と吉沢亮も出ていたのに面白くなかった。肝心の彼女との会話も盛り上がらず。ただ、主演の広瀬すずは可愛らしかった。彼女のハイキックも最高だった。

2024年8月12日月曜日

マラヴィータ(2013)

 『マラヴィータ』。コメディ映画。言語は英語のフランス作品。リュック・ベッソン監督作。

FBIの証人保護プログラムが適用された家族とそれを護衛するFBI捜査官とその裏切り者を血眼になって探すマフィアたちの物語。

その家族の4人がそれぞれ強すぎて可笑しい。雑魚が一人もいない最強の家族だ。その父でマフィアを裏切った男を演じているのがロバート・デ・ニーロ。数々の犯罪者を演じてきたのでそのならず者役が本当に様になっていた。対照的に、正義の味方のような役を多くこなしてきたトミー・リー・ジョーンズはそのFBI捜査官役がよく似合っていた。その2人の共演が面白い。そして、そんな二人がフランスの小さな街で『グッドフェローズ』を観ている場面が可笑しかった。そのクライム映画の監督マーティン・スコセッシの顔がちらちら頭に浮かび、本作の監督がリュック・ベッソンだったことを忘れてしまいそうだった。遊び心満載の作品だ。

2024年8月10日土曜日

ミスミソウ(2018)

 『ミスミソウ』。日本のホラー映画。内藤瑛亮監督作。主演は山田杏奈。

陰湿な虐め。ひと時の癒し。放火。その後の事件でカタルシスを覚えたが、さらなる猟奇的な展開に、詰め込みすぎだろ!と笑ってしまった。リアルさに欠けた。やりすぎだと思った。コメディにすら感じた。ホラー映画ファンには楽しめる作品だろう。お目当ての山田杏奈は眼福だった。

2024年8月8日木曜日

ケープ・フィアー(1991)

『ケープ・フィアー』。アメリカのサイコスリラー映画。マーティン・スコセッシ監督作。

冒頭の刑務所から出所する時から恐ろしい雰囲気を漂わせている、ロバート・デ・ニーロ演じるマックス。彼を裏切った弁護士とその家族を執拗につけ狙う様には寒気がした。先日観た『ザ・ファン』の彼も怖かったが、本作の彼はより恐ろしくて体つきもキレキレだ。また、今回は色気漂うジェシカ・ラングにもなぜか魅せられた。

過去に執着するのは毎日少しずつ死んでいくのと同じ。正にその通りだな。

1962年に公開された『恐怖の岬』のリメイク。主演のロバート・ミッチャムとグレゴリー・ペックも本作に出演している。

2024年8月7日水曜日

ドリームプラン(2021)

 『ドリームプラン』。プロテニス選手ウィリアムズ姉妹の父親リチャードの生き様が描かれた、アメリカの伝記映画。

ハンサムな役が多いウィル・スミスが気難しい中年男性を演じてアカデミー主演男優賞を受賞。彼自身は実際には本作のような人間臭い役をもっと演じたいのではなかろうか。以前、本当は俳優よりもラッパーをやりたいけど映画の方が儲かるんだ、みたいな事を自嘲気味に言っていたことが思い出される。あれだけの大スターでも自分の思い通りにならない事が他にもまだたくさんあるんだろうな。そんな彼が、オスカーの授賞式で自分の妻を揶揄された事に怒ってそのきわどいジョークを言ったクリス・タッカーに暴行を加えた。ただ、今観返しても、顔ではなく胸を平手打ちしただけにしか見えないが、ネット上では、タッカーは頬を引っ叩かれたことになっている。叩くこと自体がいけない事だとは思うが何だか釈然としない。

バラエティ番組『さんまのお笑い向上委員会』で陣内智則が、自分だけならともかく彼の舞台のスタッフをも馬鹿にされたことに怒って、テレビの収録中にもかかわらず、その暴言を吐いた永野を追い回した挙げ句に馬乗りになって怒鳴りつけた事が最近話題になった。コメディっぽくすることが出来ずに世間から暴力的な男とみなされた彼は、後日、あれは妻の為に怒ったあの時のウィル・スミスみたいなものだ、と弁明していた。

倫理的にも感情的にもどうしても許せない相手が現れたら、どうすればいいのだろう。

2024年8月1日木曜日

フォーカス(2015)

 『フォーカス』。アメリカのクライム映画。グレン・フィカーラ監督作。ウィル・スミス主演。

詐欺師の映画と言えば『スティング』。これが未だに最高だ。『オーシャンズ』シリーズは面白いがお洒落すぎるし複雑すぎる。

本作の詐欺師たちのお話は、面白かったが、そんなにうまくいくはずないだろ!と言いたくなるほどばかげていた。ロマンティックコメディとしては良いのかもしれないが、全くリアルに感じられない物語で話のオチにも度々がっかりさせられた。ただ、マーゴット・ロビーの美しさだけは記憶に強烈に残った。好きなタイプではないのにセクシーな服を着る彼女は正に天使だった。『バビロン』や『バービー』もお目当ては作品のテーマというよりも麗しくて妖艶な彼女だった。キム・ベイシンガーを思い出す妖艶さだ。

2024年7月31日水曜日

哀れなるものたち(2024)

 『哀れなるものたち』。アイルランド、英国、米国合作のドラマ映画。ヨルゴス・ランティモス監督作。

エマ・ストーンのセックスをしている時の全くエロく感じない野獣じみた絶叫を観て、アダルトビデオの監督が、我々は男のオナニーのための映像を撮影している、と言っていたのを思い出した。私が見慣れている彼らが撮影したセクシー女優たちは色気をふりまいているというよりも男をその気にさせる演技をしているということなのだろう。そして、ストーンが演じていたのは男の目を意識せずにひたすら己の快楽に浸っている女。世間では『恋人たちの予感』のメグ・ライアンみたいに感じているふりをしているだけの女性も少なくないんだろうな。

本作では主人公が売春宿で働き始める。初めは違和感を覚えたが、よくよく考えると、世話になっている男たちはたくさんいるのにお金で彼らの相手をしているだけの売春婦だけが穢れていると思われているのはやはりおかしい。初体験をさせようと二人の息子を連れてきた紳士を観てますますそう感じた。神聖な職業とまでは思わないが、極端に売春婦たちが汚らわしいと蔑まれるのは社会が男性優位だからだろう。そんな事を気づかせてくれた作品だった。

風俗店に関して言えば、以前、病気が怖いから行きたくない、と女友だちに言った時、彼女は、風俗嬢よりも男と寝ている普通の女はたくさんいる、むしろ、病気を持っている可能性が高いのは風俗嬢ではなく普通の女たちの方だ、風俗嬢は店からの指示で普通の女たち以上に健康診断を受けている、と力説していた。多分本当なのだろう。

2023年公開のマーゴット・ロビー主演作『バービー』と同様にフェミニズムの映画として絶賛されている本作だが、両作とも私にはファンタジーが過ぎたので作品としては好きになれなかった。しかし、主演俳優はどちらも大好きだ。

2024年7月27日土曜日

恋人たちの予感(1989)

 『恋人たちの予感』。アメリカのロマンティック・コメディ映画。ロブ・ライナー監督作。主演はメグ・ライアンとビリー・クリスタル。

『スター・ウォーズ』でレイア姫を演じたキャリー・フィッシャーも普通の中年女性役で出演。テーマは、男女の間に友情は成立するか。意見を求められたら、どっちでもいいと答えざるを得ない極論だ。我々は曖昧な世界で生きているのだし、色々な形の愛情と友情があってもいいのではなかろうか。

『哀れなるものたち』でセックスをしまくる役柄を演じていたエマ・ストーンを観た時、本作でメグ・ライアンがレストランで性的に興奮しているふりをしている場面を思い出した。