2022年9月22日木曜日

ブラック・フォン

 『ブラック・フォン』

スリラー映画。2022年公開。スコット・デリクソン監督作。ジョー・ヒル著のホラー小説『黒電話』が原作。メイソン・テムズ主演。イーサン・ホーク出演。2022年7月にMovix亀有にて初観賞。

奇妙な男に監禁された内気な少年フィニーが、その男との戦いを通して逞しく成長するお話。

フィニーがいじめられっ子で幽霊も出てくるので、スティーヴン・キング作品の『IT/イット "それ"が見えたら、終わり。』や『アトランティスのこころみたいだなと思っていたら、原作者のヒルは彼の息子だった。血は争えないな。ただ、野球チームの好投手にもかかわらずフィニーがいじめっ子たちに虐められている事に若干の違和感を覚えた。原作の小説には、フィニーは喧嘩が嫌い、のようなもう少し分かりやすい状況説明があるのだろうか。そして、フィニーを演じていたメイソン・テムズが、2020年9月に観覧した『mid90s』の主演子役に似ていたので、勝手に同じ子役俳優だと思っていたが、観覧後、そうではないことを知り、苦笑い。未だ外国人は見分けがつかない。おまけに、最近は見慣れない日本の若い俳優も見分けがつかなくなり始めた。それは、私が年を取ったという証拠なんだろうな。

そのフィニーが、監禁後、友人たちに励まされて徐々に逞しくなって、覚悟を決めてその謎の男と対決する。そんな彼と彼を心配する妹の姿が微笑ましかった。そして、カタルシスも感じられた終盤の展開が鮮やかで面白かった。

主演と思っていたイーサン・ホークは助演だった。しかも、ずっと変なお面をかぶっていた。スクリーンで彼を見るのが初めてだったこともあり、その点には失望した。彼があの役を演じる意味があったのだろうかとさえ感じた。

ホラー要素もあったので数回ビビったが、全体的にはさほど怖くはなかった。一人の少年の微笑ましい成長譚。メイソン・テムズがその少年を好演。

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