2022年1月6日木曜日

ラストナイト・イン・ソーホー

202112月、Movix亀有にて『ラストナイト・イン・ソーホー』を初観賞。2021年公開のホラー映画。主演はトーマシン・マッケンジー。宣伝用のポスターからアニャ・テイラー=ジョイが主人公を演じているのかと思いきや、主役はトーマシンだった。『オールド』では出演シーンが期待していたよりも短かったが、本作では全編にわたってその美しい姿を拝めたので嬉しい限りだった。

田舎からロンドンに出てきた若い女性エリーが、あるアパートで生活を始めて以降、夜な夜な霊的な体験をする物語。

ある女性の悲しい過去を垣間見る霊感の強いエリー。美しいトーマシン・マッケンジーが演じたその彼女の、やたらと街中を走り回る姿や、笑顔、怯える顔といった様々な表情が終始愛らしくて、ホラーというよりもファンタジーに感じた。そして、後半の展開にも惹き込まれた。マジで面白かった。

冒頭の、田舎の実家で踊るエリーの愛らしい笑顔にまず惹き込まれた。そして、彼女がロンドンのデザイン学校の寮で生活を始めた時、彼女が聴いていた、私も大好きなバンド、キンクスを、生意気そうな若い男が、ジジイが聴く音楽だと言って彼女を馬鹿にする場面で彼女への感情移入の度合いが高まった。人の好みを馬鹿にするヤツは最低だ。また、彼女を事あるごとに田舎から出てきた変わり者だとからかう彼女の性悪なルームメートの顔が、田舎から上京した頃、建物の高い東京は空が狭いと感じた事を東京育ちの同僚に話した時にポエムみたいねとバカにしてきたその東京女の意地悪な顔を連想させた。田舎者を馬鹿にするヤツはキライだ。それで、余計にエリーが愛しくなった。音楽も私好みだった。キンクスだけでなく、アニャ・テイラー=ジョイ演じるサンディがオーディションで歌った「ダウンタウン」は私の大好きな曲だ。様々な要素が私の心の琴線に触れる為、個人的にとても愛おしい物語だった。

ホラー要素も割とあるが、そんな事を忘れさせる美しいトーマシン・マッケンジーと物語の展開に酔いしれた作品。彼女と脚本が素晴らしい。

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